不登校の勉強遅れは取り戻せる!状況に合わせた遡り学習6タイプ

不登校が続くと、
「このまま勉強の遅れは広がる一方なのでは…」
そんな不安が、頭から離れなくなりますよね。

特に中学生は、高校受験という現実が迫る時期。

  • 「今の学年の授業すら出ていないのに、どうやって追いつくの?」
  • 「どこから手をつければいいのか、親も本人もわからない」
  • 「勉強の話をすると子供の機嫌が悪くなり、家庭の空気が凍りつく」

多くの親御さんが立ち止まり、こんな悩みを抱えているのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、不登校の勉強の遅れは、今の体調に合わせた「遡り学習」を正しく選べば、取り戻していけるケースが多いです。

大切なのは、学校と同じペースを目指すことではなく、「本人がわかる場所まで戻り、成功体験を積むこと」です。


この記事では、
不登校・起立性調節障害(OD)のお子さんを支える親御さんが知っておきたい、学び直しの基本的な考え方を整理します。

いろは

専門的な情報と同じ不登校の親としての目線を通してお伝えします。

免責事項
本記事は一般公開情報と体験に基づく要点整理であり、特定の治療を推奨するものではありません。治療や服薬の判断は主治医と相談してください。


目次

不登校の学び直しに使われる学習方法を比較

では、実際に「遡り学習」を進めるとき、
どのような学習方法を選べばよいのでしょうか。

体調や気持ちに合わない方法を選んでしまうと、
「せっかく始めたのに続かなかった」という結果にもなりかねません。

そこで不登校のお子さんが「遡り学習」を進めやすい代表的な学習支援を、
親目線で整理・比較しました。

「どれが一番いいか」ではなく、
「今の体調で続けられるのはどれか」という視点で選ぶのが失敗しないコツです。

サービスのタイプ特徴と親の負担感費用感配慮の柔軟性向いているお子さん
①オンライン家庭教師不登校専門コースではメンタルサポートに強い講師も。自宅で完結する個別指導。親の負担は低め。2万円〜5万円
(コースで変動)
(最も柔軟) 直前キャンセル・振替対応が手厚い。不登校や発達障害の配慮がある専門コースもあり。
横になったまま学習可
体調の波が大きく、手厚い個別サポートと精神面のケアを求める人。
② タブレット学習/映像授業質の高い授業動画を見放題。
学習管理機能あり。学年を超えた学習ができるものも。進捗管理で親の負担は中。
2千円〜1.5万円
(年払いコースの場合も)
(自分のペース) 好きな時に学べるが、モチベーション維持と進捗管理は親のサポートが必要。条件によって出席扱いが可能な事例も費用を抑えたい。自分でマイペースに学習を進めたい方。
③ 家庭教師(訪問型)自宅に先生が来る。
リアルで交流、対面での安心感がある。親の学習負担はないが掃除の手間あり中。
3万円〜6万円
(オプション・交通費別途)
(自宅学習) 環境への配慮は容易だが、直前キャンセルが難しく人との対面が負担になる場合がある。不登校対応も。対面指導を望み、人との関わりに抵抗がない方。
④ 個別指導塾塾の個室などでマンツーマン指導。学習環境が整っている。
1:1〜3と塾によって異なる。親の送迎負担あり中。
2.7円〜5.5万円
(特別講習別途)
(曜日固定の通塾) 決まった時間に通う必要があるため、体調不良時は負担が大きい。通塾のため振替が難しい。規則的な通塾が可能な程度に体調が安定している方。
⑤ 適応指導教室(教育支援センター)教育委員会運営の公的施設。
学校復帰を目標とする居場所。
環境はさまざま。親の送迎、弁当の負担あり中。
無料〜数千円
(実費のみ)
(柔軟) 自由登室/別室登校に近い。出席扱いも可能。学習中心のところもあれば活動中心のところなど違いがある。費用を抑えたい。学校以外の居場所を求める方。
⑥ フリースクール民間運営。
居場所・体験活動に重点を置く。学習指導は施設により大きく異なる。方針もさまざま。親の送迎負担あり中。
3万円〜10万円
(学習指導、課外活動など別途の場合も)
(柔軟) 参加形式は柔軟だが、学習指導は個別指導型ほど手厚くない場合が多い。出席扱いが可能なことも。月額が基本だが回数制のところも。勉強よりも社会性や多様な体験を維持したい方。
費用は中1・2年の月額(塾は週2回60分を基準)で整理。
配慮の柔軟性は不登校への理解・体調への配慮・キャンセル・振替のしやすさ・体勢の自由度で総合評価しています。

比較表の見方:迷ったらここだけ押さえてください

比較表の見方
一つに絞らず併用しても。
  1. 体調の波が大きいキャンセル・振替が柔軟なものを最優先(ODの子ほど重要)。キャンセル料を気にして無理やり受けさせると、勉強そのものが「苦痛なもの」に変わってしまいます。
  2. 学び直しの効率を上げたい「どこまで戻るか」を決められる仕組み(無学年式/個別カリキュラム)を選ぶ。
  3. 費用が不安:無料〜低額(教育支援センター/タブレット)で土台→必要な科目だけ別サービスで補強。

不登校の勉強遅れに対する3つの大きな誤解

まず、親御さんの心を縛っている「不安の正体」を解き明かしましょう。

誤解①「学校の授業に出ないと追いつけない」という誤解

学校の授業は、クラス全員に合わせた「集団のペース」で進みます。
わからない場所があっても止まってはくれません。

一方で、家庭での学び直しは「自分だけの最適化されたカリキュラム」です。
理解している部分は飛ばし、つまずいた単元だけを集中して学ぶことで、
学校に通う数ヶ月分を数週間でカバーできることも珍しくありません。

不登校中の学び直しでは、

  • 学年にとらわれず
  • わからなくなった単元まで戻り
  • 必要なところだけを選んで学ぶ

という進め方ができます。

項目学校の集団授業不登校中の個別学習
学習範囲全員同じ進度で、苦手な単元もそのまま進む。得意でも飛ばせない。学年をさかのぼり、苦手をつぶせる。範囲を選択できる。
学習時間授業時間+宿題(体調で選べない)短時間集中(例:1日10分)からスタート可能。自由に決められる。
効率良い点も悪い点も集団のペースに左右される。自分に必要なことだけを学べるため、非常に効率的。

特に、数学や英語のような積み上げ型の教科では、
「今の学年についていこう」とするよりも、
理解があいまいになったところまで戻るほうが、結果的に近道になることも多いです。

また、不登校や体調不良があるお子さんの場合、
そもそも長時間の学習が難しい時期もあります。

そんなときは、

  • 1日10分から
  • 体調のいい時間帯に
  • 「できた」と感じられる量だけ

このくらい小さなスタートで十分です。


誤解② 毎日一定時間やらないと意味がないという誤解

不登校やODのお子さんは、エネルギーが枯渇している状態です。

最初から「毎日1時間」を目指すと、三日で挫折し、さらに自信を失います。

「1日10分」でも、自分の意志で机に向かえたなら、それは遅れを取り戻すための立派な一歩です。

いろは

昨日より今日1問でもできたなら確実に前へ進んでいます。


誤解③出席日数がないと進学できないという誤解

今、高校入試の形は大きく変わっています。

学校に行けなくても、自宅学習が出席扱いになる制度があったり、調査書(内申点)を重視しない入試枠を設ける自治体が増えています。

また、通信制高校や定時制高校など、不登校経験を「個性」として受け入れてくれる進路も豊富です。

不登校の初期段階やODの症状が強い時期に、無理に勉強を強制するのは逆効果です。

※制度や進路の詳細は今後別記事で解説します。

いろは

自分から「やってみよう」と思える状態までの回復を待つことが、結果として近道です。

【実践】勉強再開を成功させる4ステップ

「勉強しなさい」と言わずに、お子さんが自ら動けるようになるためのステップです。

STEP

目標は「10分座ること」から(環境と体力)

まずはペンを持たなくてOKです。ODのお子さんは起きていること自体がリハビリになります。

  • 姿勢: ODの子なら、床に座ってクッションに身を預けるような楽な姿勢で。
  • 時間: 午前の不調を避け、比較的元気な夕方や夜に「10分だけ座って好きな動画を見る」ことから始め、徐々に「座る体力」を取り戻します。
STEP

得意・興味のある分野で「楽しんで学ぶ」

苦手な教科から手を付けるのは厳禁です。

  • 歴史の漫画を読む
  • 英単語アプリでクイズをする
  • YouTubeの科学解説を見る 「自分にも理解できた!」「知るのは楽しい」という小さな成功体験が、自己肯定感の回復に繋がります。
STEP

思い切って「数年前」まで戻る

中学生でも、小5・小6の内容まで思い切って遡ることが最短ルートです。 特に算数(数学)や英語は、一度つまずくとその先をいくらやっても理解できません。「無学年式(すらら等)」や自分で選んだ問題集を使い、お子さんが「ここまではわかる」という地点から再スタートしましょう。

STEP

第三者の「プロ」に頼る

親子だとどうしても感情がぶつかり、「なんでこんなのもわからないの!」という言葉が出てしまいがちです。 不登校専門のオンライン家庭教師など、特性を理解したプロを介入させることで、親御さんは「教える役割」から「見守る役割」に戻ることができ、家庭の平和が保たれます。


まとめ:焦りは禁物、でも「準備」は今から

最後に、親御さんの根底にある「進学や就職への不安」について。

現在の教育制度は、不登校経験者を切り捨てるものではありません。

  1. 内申点・出席に縛られない入試: 通信制高校や定時制高校はもちろん、全日制でも不登校枠を設ける学校が増えています。
  2. 学び直しの加速: 個別指導やICTを活用すれば、3年分の学習を1年で取り戻すことは十分に可能です。
  3. 多様なキャリア: 「学校に通えなかった期間」を「自分と向き合った期間」として評価する社会へと変化しています。

今の「遅れ」は、お子さんの人生における一時的な「調整期間」に過ぎません。

焦って無理をさせるよりも、まずは「今ならできそう」と思える環境(オンライン等の選択肢)を用意しておくことが、親ができる最高のサポートです。

不登校の勉強遅れは、取り戻せます。でも、それは「お子さんの心が回復してから」が大原則です。

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\学校以外の安心して通える場所についてまとめた記事はこちら/

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いろは
看護師 ✕ 看護師 × 特別支援員 × 不登校ママ:親子の「心」と「学び」に寄り添う発信者
看護師・特別支援員として医療や福祉、教育の現場に携わってきた知識と、不登校という状況に向き合ってきた子どもを支える親としての実体験をもとに情報発信しています。

「心の安定」と「将来の自律」を両立させるため、親子のメンタルケアの視点から、子どもに合う複数の学習支援サービスを比較・検証してきました。

きれいごとだけでは解決できない不登校の悩みに寄り添い、お子さんとご家族が、今日より少しだけ安心して眠れる選択肢を一緒に考えるための記事づくりを心がけています。

※本記事は個人の体験に基づく情報提供を目的としており、医療・教育的助言を意図するものではありません。お子さんの状況に応じて、専門家へのご相談をおすすめします。
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